事業内容
- DX推進/IoT開発事業
- AI/ROBOTICS開発事業
食品加工卸しの O社 様は、東海地方に所在地を置く、農海産物の製造・加工・販売を行う企業さんです。桜エビの製造・加工を中心に、長い歴史を経て技術を積み重ねてきた、海産物メーカーさんであり、その領域においては業界内でも名を馳せていらっしゃいます。
直近では、多様化するニーズに対応するべく、商品開発に注力しており、煮干し・しらす・その他珍味なども取り扱っています。
この度、ASTINAがお声がけをしたところ、「異物除去の省人化は、永遠のテーマだ」とお話をいただき、研究・開発のご協力、および本格導入に向けたご承諾をいただけましたので、今回はインタビューをさせていただきました。
ご回答者
食品加工卸しの O社 様
代表取締役社長 様
インタビュー担当
株式会社ASTINA
共同創業者/執行役員 白田 竜二
ASTINA社から連絡があったことがきっかけです。「導入および研究・開発の協力をしてもらえないか?」というような話があり、協力する運びとなりました。
私は異物除去の省人化について、長く取り組んできており、永遠のテーマだと思っています。会社自体も昭和から選別機の導入をしています。
これまでは、画像処理の異物除去を試行錯誤しており、例えばカメラ左右2台ずつ計4台で80%くらいは除去できているが、やはり同色系の異物は難しい…。エアーで飛ばしていますが、歩留まりも悪いです。
それで結局は、人で異物除去をしています。このような経緯もあり、ASTINAから話をいただいたときは、「面白い!やれるものなら、やってみてください」という想いで協力する運びになりました。
色彩選別機を通り抜けてしまう”同色の異物”も認識して、除去できるのが良いと思います。
このような異物はたくさんありますが、ひとつ例を挙げるなら”ウオノエ”があります。他の魚の影響で発生するのですが、すこしでも入っていたらクレームになりますし、企業のイメージも悪くなります。
一時期たくさん発生していて悪戦苦闘していましたし、ウオノエが原因で廃業に追い込まれた企業もあります。この”ウオノエ”は、結構な割合で色彩選別機をパスしてしまいます。
実際にASTINAのOKIKAE検査ボックスを、FOOMAJAPAN2022※で見に行きましたが、”ウオノエ”を除去している様子が見れました。そのほか、小魚の頭のみも除去できているなど、「同色の異物にも対応できている!」という期待感を持ちました。
※FOOMAJAPAN2022にて、株式会社ASTINAは、株式会社長沼製作所様と共同出展いたしました。
現在は、いりこやちりめんの生産ラインへ、OKIKAE検査ボックスを導入するために取り組んでいる段階です。
私たちのメイン事業は桜えびですが、これらは深海にいるので異物は少ないです。一方でいりこやちりめんは、浅瀬に生息しているから異物が入りやすいんですね。そのため、こちらのラインを省人化するのが、事業的にもインパクトが大きいと考えています。
装置を導入するにあたって、課題となってくるのが既存の生産ラインです。我々はコンベアをオリジナルで発注しているので、それに合うように装置をカスタマイズする必要があります。
ASTINAは、AIだけではなく装置設計の知見もあるとのことで、工場のレイアウトを鑑みつつ、そこらへんは丸ごと相談をしている感じです。
アップデートを重ねて、様々なワークに対応できるよう期待しています。
少量多品種で展開しているのもあって、同じコンベアでも、あるときはこの商品、またあるときは別の商品、というような感じで検査をする場合もあります。エビはアレルギーの関係でコンベアを分けていますが。
ASTINAさんの製品は、「ひとつの装置でも、AIが覚えてしまえば複数種の検査が可能」と聞いているので、弊社のような生産ラインなら興味が湧くと思います。
今後は、OKIKAE検査ボックスのAIが進化して、検査できる種類も増え、精度もどんどんと向上が見込まれるという点に期待感があります。一緒にAIを作り上げていけたらと思います。
加工品の検品作業において、人材不足や品質、生産性向上などの課題がある方はお気軽にご相談くださいませ。
弊社、株式会社ASTINAは、自社の専門領域である「AI開発」と「ロボット開発」のノウハウを活かし、これまで数多くの現場で自動化や省人化を推進してまいりました。当ページでご紹介した企業様と同様の製品だけではなく、幅広い製品の検品作業に対応しております。
色彩選別機などで取り切れなかった同色系の異物や、難しいNGでもまずはご相談くださいませ。